怒り、嘆き、殺意を含め、芽生えたすべての感情にOKを出す
介護は過酷な仕事です。
ときにはいろいろな感情が芽生えてくるでしょう。
その介護中に芽生えた感情はすべて受け入れると、気持ちが楽になります。
さらにそれを紙に書き出してみてください。
例えば、「腹が立つ」「もうイヤだ」「辞めてしまいたい」といった感情は、介護の仕事をしていれば、必ずと言っていいほど芽生えてくる感情なのです。
こんな思いに至ったとしても、自分を責める必要はありません。介護の仕事をしている誰もが当然として持つ感情なのです。
これらを紙に書き出してみて、その思いをケアマネージャーなどに相談してみてください。
きっと、いいアドバイスをしてもらえるはずです。
「もう十分やっている」と自分を認めてあげる
介護の仕事に正解はありません。そのため、どこまでいっても課題が出てきます。
このような背景があるため、介護職員の多くは、自分が「十分な介護ができていない」思い込んでしまうことが多くあります。
介護職員は、「自分を褒めてあげる」ことが苦手なのです。
そのために必要なのは、周りのフォローです。同僚の介護職員を「頑張ってるね」「いつもありがとう」と言うように、常に声掛けをしてあげてほしいのです。
また、一緒に食事をしたり、休憩時間にお茶を飲みながら雑談する程度でもいいでしょう。
周りからの「見てもらえている」という安心感だけでも、やる気を回復させることができるのです。
1人で頑張るより、周りのサポートを得ることに力を入れる
介護職員は責任感の強い人が多いため、すべてを自分ひとりで消化しようと頑張ってしまいがちなのです。
しかし、長い時間の間に、それがストレスとなり、どこかのタイミングで心が折れてしまうのです。
そうならないためにも、すべてを1人で背負い込むのではなく、いかに周りからのサポートを得るかという点に注力することが必要になります。
重度のプレッシャーにつぶれてしまっては、結局、多くの人に迷惑が張ってしまいます。
それであれば、事前にSOS信号を発信しておく方が良いです。
周りからのサポートがあれば、あなたひとりでストレスを抱え込まなくて済むのです。
周りに頼む際、何をどう助けてほしいのか、具体的に伝える
自分ひとりでストレスを抱え込まないためにも、周りに助けを求めることが重要になりますが、その際、どんなやり方をするのがいいのでしょうか?
周囲の人に何かを頼む際、申し訳ないという気持ちが先行するあまり、具体的な依頼をしないことがあります。
あくまで抽象的な頼み方であると、相手は何をしていいのかが分からないということになってしまいます。
そうならないためにも、5W1Hを正しく使い、より具体的な頼み方をすることが重要になります。
相手が頼みを聞いてくれないと感じてしまっているときは、それはあなたの頼み方に問題があるのかもしれません。
正しく依頼すれば、多くの方があなたを助けてくれるでしょう。
「バリデーション(検証・立証)」を駆使して、相手に価値があることを伝えよう
バリデーションとは被介護者を価値づけるという意味で、こちらの思いを正しく相手に伝えることの重要性を説いた言葉だとお考えください。
介護されるお年寄りも感情を持った人間です。
自分が大切にされてるかどうかは本能的に判断できるでしょう。
ただ淡々と介護をするのではなく、自分はあなたを大切な存在だと思っていますという事伝える努力をしてみてください。
介護現場の環境が大きく変わると実感できるでしょう。
敢えて介護の現場から離れる機会を作ろう
日々 、介護施設の中にいると、知らず知らずのうちにストレスが溜まってくるものです。
そんな時は気分転換をするに限ります。
お昼休みの1時間だけでもいいので、あえて介護施設から離れてみてください。
もちろん、昼休みといえども介護施設から離れることが難しいかもしれません。
しかし、だからといってずっと介護施設にいてストレスを溜めてしまっていては、十分な介護ができなくなるかもしれません。
それであれば、 1時間程度気分転換の外出をする方が良い結果を生むのではないでしょうか。
少しでも自分の好きなことをする時間を作る
介護現場で蓄積されたストレスを発散するのは簡単ではありません。
かといってストレスを溜めてしまっていては、自分自身が疲れてしまいます。
そんな時は、自分の好きなことに時間を使う努力をしてみてください。
どんな小さな事でも構いません。
好きな音楽を聴いたり、美味しいご飯を食べたり、たっぷり睡眠をとったりすることでも十分です。
その程度の小さな贅沢が、気持ちを楽にして、心身ともにリフレッシュさせてくれるのです。
とにかく日々のストレスを溜め続けないことが重要です。
自分の好きなことに時間を使っているという、贅沢な気持ちを持つことにより、少しストレスから開放されるのです。
自分の笑顔が相手の笑顔にもつながることを忘れないこと
自分がイライラしていると、その気持ちは周囲にも伝わってしまいます。
反対に、自分の腕は相手を笑顔にすることになります。
このような笑顔の連鎖を忘れないでいてください。
忙しいとついついイライラしてしまいますが、そのイライラが次のイライラを生んでしまうのです。
忙しい時ほど笑顔を忘れず、気持ちに余裕を持って介護の仕事をしたいものです。