話すのが苦手な人は介護職に向かない?
介護職のコミュニケーション能力
同僚の介護職員や利用者など、人と接する介護職の仕事はコミュニケーション能力が何よりも求められます。
とはいえ、コミュニケーションは意外と難しいもの。
介護職員の中には「話すのが苦手」という人が少なからずいるのです。
そして、話すのが苦手と思い込んでいる人の多くは、「自分はコミュニケーション能力が低い」と考えているのです。
そういうコミュニケーションへの苦手意識がある人は、コミュニケーション関連の本を読むなどして、なんとかコミュニケーションスキルを向上させようと奮闘しているかもしれません。
多くの人はコミュニケーションが苦手
しかし、安心してください。
実は日本人の多くが、「話すのが苦手」 だと思っています。
日本人はそもそも寡黙なタイプが多く、自分から積極的に話したがる人は多くないのです。
これは日本の文化が影響しているのかもしれません。
日本では昔から、黙々と仕事をすることが尊いとの常識が広がっていました。
いわゆる職人タイプがスタンダードだと考えられていたのです。
そのため、今でも黙って仕事をするような人が評価される文化があるのです。
コミュニケーションは「聞く力」
話し上手の人が必ずしもコミュニケーション能力が高いわけではありません。
そもそもコミュニケーションとは双方向のやりとりです。
話すことをはもちろんですが、何より「聞く能力」が必要になってくるのです。
つまり、話すことが苦手でも、聞く能力が備わっていれば、その人のコミュニケーション能力は低いとは言えないのです。
また、話すのが苦手な人は、無理に多くの言葉を発する必要ないでしょう。
それよりも、表情や態度といったコミュニケーションを重視する方がいいかもしれません。
実は人間の感情の伝わり方は言葉よりも、話し方や表情、視線や態度など、非言語のコミュニケーションの方が影響を与えるといわれています。
例えば、うなずいたり、「へぇー」「わっ」「おお」などといった感嘆の声を上げるだけでも話を聞いているとのメッセージになります。
特に、うなずきは「話を聞いている」メッセージになるばかりか、浅いうなずきであれば話の展開を促す効果があり、深いうなずきであれば共感のサインを伝えられます。
自分が話さなくても、うなずきを返すだけで十分なコミュニケーションが取れるのです。
「聞く」というコミュニケーション技術の習得で、会話の苦手意識がなくなるはずです。
コミュニケーションには声のトーンも重要
その他には声のトーンも重要になってきます。
弾むように高い声で話をすれば、喜んでる気持ちが伝わりますが、低い声や語尾を下げるような言い方をすると、乗り気でない気持ちが伝わってしまったり、場合によっては相手が否定された気分になってしまうかもしれません。
そのために大切になってくるのは、自分の本心に従って相づちを打つことです。
言い換えれば、心を込めて相手の話を聞こうと言う態度です。
これもコミュニケーションの技術のひとつです。
これさえ忘れなければ、コミュニケーション能力は格段に向上するでしょう。
コミュニケーションのコツと事例
よいコミュニケーションにはコツがあります。
それは決して難しくないので、基本を実践するだけです。
そのためのポイントを以下に列挙します。
順序立てて話す
良好なコミュニケーションのポイントは、話しの起承転結を意識し、筋道を立てて話すことです。
その際は一気に話し続けるのではなく、話をいくつかに区切ることも大切です。
相手の言葉を反復する
相手の発言をそのまま言葉にするのは、コミュニケーションに効果があります。
これは相手を安心させ、会話の意欲を引き出す効果があります。
しかし、それが不自然になると逆効果になり、相手の気分を害してしまう場合もあるので十分な注意が必要です。
言葉以外のコミュニケーションを重視する
コミュニケーションにおいて、言葉以外の表現が大きなウエイトを占めています。
言葉よりも、顔の表情や視線、または身振りなどからメッセージを受け取っています。
特に介護現場では、言葉以外の非言語コミュニケーションからのメッセージが重視されています。
ジェスチャーや声のトーン、顔の表情なども積極的に使いながら、コミュニケーションを取りましょう。
徹底的に聞き役になる
介護の現場では相手の話への傾聴がなにより大切になります。
人は誰でも誰かに話を聞いてもらいたいのです。
一方的に話すことがコミュニケーションではありません。
自分が話すのではなく、相手の話にしっかり耳を傾ける姿勢が必要とされます。
コミュニケーションの話題
天気や季節など、誰もが共有できる話題
一番話しやすいのは天気や季節の話題だと言われています。
「今日は一段と暑いですね」とか、「今年の冬は暖冬なので過ごしやすいですね」などは定番の会話です。
さらに「花粉症が酷くてマスクが欠かせないんです」など、自分の話をして、こちら側のマインドをオープンにすると、相手も心を開いてくれやすくなります。
出身地や地元ならではの話題
お互いの出身地や地元の名産や観光名所などの話題はハズレがありません。
方言や名物などを教えてもらいながら、空想の旅行話などをしてみると、イメージが共有できて心の距離が縮まるでしょう。
時事ネタ
やはり定番中の定番は時事ネタです。
但し、政治の話しなどは考え方が違う場合があるので注意が必要です。
また、スポーツなどは無難に思いますが、応援しているチームが違うなど、相手の機嫌を損ねてしまう場合もあります。
あくまで一般論の範囲で無難に話すことがポイントになります。
コミュニケーション能力を磨く方法
介護の仕事がロボットに置き換わるとの説もあるようですが、やはり人間同士のコミュニケーションが基本になる介護が全面的に機械化されることはないでしょう。
これからも人が基本である以上、コミュニケーション能力の向上は必須になると思われます。
最近は「コミュニケーション研修」なども多く開催されていますが、自腹で受講するのはなかなか大変です。
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