介護現場での個別ケアの実態
介護現場で見かける個別ケアとは、未熟な介護職員がその日の利用者に合わせると称して、自分のお気に入りの利用者の横に座ってただただ話をするだけ。
または、車椅子利用者を全員リビングに並べて、何もすることなく放置するだけといった情けない状態が現実にはあるのです。
もちろん、個別ケアのように見えるケースもあります。
とはいっても所詮は介護職員の介助の方法は様々であって、画一的なサービスを提供できているわけではありません。
当然、利用者に適合した介護が行われているとはとても言い難いのです。
つまり、介護職員の気分に任せたとてもレベルの低いなんとなくの介護が提供されているというのが実態ではないでしょうか。
本当の個別ケアとは
このように非常に残念ではありますが、介護の現場においては「自称の個別ケア」が溢れており、とてもレベルの高い個別ケアが提供できているとは言えない現状があるのです。
個別ケアは介護の基本であるということは疑いの余地がないでしょう。
そして、個別ケアの本当の意味を自分の頭でしっかり考えることができる優秀な介護職員が多い施設でなければ買い物専門職として成長していくことは難しいかもしれません。
わけのわからない個別ケアを施設側から強要され、介護職員が一斉に元気よく個別ケアをやりはじめる施設は、職員にとってもあまり心地の良い労働環境ではないでしょう。
このように働く側にとって好ましくない環境である介護施設を選ばないためにも、個別ケアを漠然とした意味で捉えるのでなく、少なくとも統一性のある根拠ある個別ケアを提供できているかどうかを冷静に判断する方がいいわけです。
ユニットケアと個別ケア
最近はユニットケアをやれば個別ケアができているという判断をする介護職員も多くいますが、実際の介護現場においては、最も重要なのが介護職員の人数です。
そしてその介護職員の能力が問われてきます。
介護施設として個別ケアを本気で提供していこうという意思があるのであれば、優秀な介護職員を多く採用して、施設として統一された個別ケアを提供しようとする意志のある介護施設を選ばなければいけません。
介護業界での転職を考えているのであれば、介護施設としてのポリシーがある個別ケアを真面目に提供している介護施設を選んでほしいのです。