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介護現場で発生する虐待や横領などの事故はどうすれば防げるのか

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介護現場での事故は増加傾向

介護スタッフの虐待事件などが報道され、世間の関心を集めています。

厚労省の髙齢者虐待に関する調査によれば、介護施設従事者等による虐待は年々増加傾向にあります。

昨今では、利用者の家族が介護職員の行動を不審に思い、映像や音声を隠し撮ることで、虐待などの事故が発覚することも多くなっています。

ビデオカメラやボイスレコーダー、またはスマホの普及などが、このようなケースを白日の下に晒している背景もあるでしょうが、なにより家族が内心、大きな危機感を抱く状況が介護業界全体にあることが、そうさせていると思われます。

介護現場での虐待の種類

身体的虐待

介護高齢者に対しての暴力的行為や威嚇が該当します。緊急時などのやむを得ない場合以外の身体拘束、本人に不利益となる強制的な行為や行動・言動の制限もその一部です。具体例には「殴る・蹴るの暴行」「本人が嫌がっている状態にも関わらずベッドや車椅子に拘束する」「過剰な投薬による身体拘束」などがあります。介護施設では61.4%の発生が報告されています。

介護等放棄

必要な介護や支援を怠り、生活環境を悪化させるなど、心身状態にも支障をきたすような行為が介護等放棄に該当します。具体的には「入浴や排泄の世話をせず、不衛生な環境で生活させる」「必要な用具を使用せず、身体機能の低下を招く」などです。介護施設においても12.9%も発生しています。

心理的虐待

暴言、威圧、侮辱、脅迫、無視など、言葉の暴力や威圧的態度などにより、高齢者の意欲や自立心を低下させる行為です。「罵声を浴びせる」「嘲笑する」「尊厳を著しく傷つける誹謗中傷」などが該当します。

性的虐待

わいせつ行為、性行為の強要など、性的羞恥心を喚起する行為の強要がこれに当たります。「キス、愛撫」「セックスの強要」「着衣をさせない」などが具体例です。

金銭的なトラブルも

また、介護従事者による金銭トラブルも多発しています。これを経済的虐待と言います。

本人の合意がないまま財産や金銭を取り上げたり、それらの権利を不正に使用したりする行為が該当しますし、日常的に必要とされる金銭を渡さない・使わせないといった行為も金銭的な虐待になります。

主な具体例には、「年金や預貯金を取り上げる」「預貯金やカード等を着服・窃盗する」「不動産・有価証券等を無断で売却する」などがあります。

利用者の財産等の横領や強盗事件なども発生しており、中には、以前訪問していた利用者宅を訪れ、借金を申し込んで断られた末に、利用者を殺して資産を奪ったという凄惨な事件もありました。

先日はグループホームにおいて、経営者が入居者の預金を横領していた事件もありました。

利用者の権利擁護をいかに進めていくかという視点での再発防止策を講じてはいるものの、これでは介護業界のイメージ低下は避けられないでしょう。

介護現場での虐待の原因は?

介護現場で働くことは、ストレスを抱えると同義でもあります。

このストレスが各種虐待の原因になっていることは疑いようのない事実です。

認知症ケアの困難さ

認知症の症状は一人ひとり異なります。とりわけ「暴言」「暴力行為」「介護拒否」は対処が難しくなります。噛みつきなどは日常茶飯事かもしれません。余裕がないとついカッとして大声を上げてしまったり、叩かれたら叩き返してしまうことがあるのです。

慢性的な人手不足

介護現場は慢性的な人手不足です。さらに、未経験者や知識が不足している同僚がいると既存職員の負担は増すばかりです。その上、過酷な業務だけに、腰痛などで出勤出来なくなってしまい、欠員が出てしまうことも頻繁にあります。その欠員を埋めるために他の職員が無理をして体調を崩してしまうという悪循環に陥るのです。その疲れやストレスが虐待に繋がってしまうのです。

教育の不徹底と研修不足

研修制度が整っていない介護施設が散見されます。新人として入職しても満足に教育が受けられないまま現場に出されることがあれば、利用者にどう接したらいいか分からず、新人は戸惑うでしょう。また、倫理についても研修も必要になります。介護業界全体が教育や研修に対し、無頓着なのです。

人間関係

介護施設は人間関係が悪い場合が多いようです。フォローしてくれる先輩がいないなど、職員を孤独にしてしまう環境もあります。人間関係が確立できていなければ、うまくストレス発散ができず、それが弱者に向けれてしまうのです。



倫理教育の強化は意味があるのか

多くの介護職員が良質なケアを目指しているにも関わらず、一部でも犯罪に手を染める職員がいれば、それは業界全体に波及します。

利用者側の不信が募るばかりか、職員間の「協働意識」が損なわれる懸念もあります。

では、このような事件を防ぐために、施設側はどんな手を講じていけばよいのでしょうか。

よく聞かれるのは、ス夕ッフへの倫理教育を強化するという方法です。

新規入職時だけでなく、一定の現場経験を積んだ後にフォローアップ研修の中に倫理教育を組み込む場合が多いようです。

しかし、実際に教育を担当する多くの管理者は「これが効果を上げているのかはよくわからない」というのが本音ではないでしょうか。

実際に虐待事件が発生した施設でも倫理教育研修は行われていることが多く、研修の実施だけでは現場は変わらないかもしれません。

リスクマネジメントの重要性


このように、形だけの研修だけでは決して十分ではありません。

本当に必要なのは、職員を正しく観察し、そこからリスクをマネジメントする管理者側の能力です。

スタッフの様子がいつもと違い、イライラしていたり、眉問にしわが寄るようなきつい表情をしていると感じたら、その都度、個別に面談を行い、場合によっては「利用者と直接接する業務」からしばらく離れてもらうようにするなどの施策が必要になります。

イライラが募ることが、そのまま虐待などに結びつくとは限りませんが、集中力の欠如などが事故につながる可能性もあります。

常に介護職員の言動に気を配り、リスクの芽を早めに摘んでおくことが必要になるのです。

スタッフへの倫理教育などは確かに必要ですが、同時に「日常的に心の状態を安定させること」も求められます。

つまり、車の両輪のような方策が必要になるのです。

横領などの事件についても、心の状態が不安定であれば、「出来心」や「魔がさす」リスクは高まります。

ここでも、個別の職員の状態を読み取り、早めにケアをしてあげることが、事故の回避につながるのです。

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