介護施設におけるリクルーティング
あなたが勤務している介護施設では、どのようなリクルーティングを行っているでしょうか。
多くの施設では、求人媒体に広告を出したり、人材紹介会社を使ったりというリクルーティングが主だったものではないかと思います。
確かに人材紹介会社に活用は最も有効な手段だと言えます。
現状、人材紹介会社以上の品質を担保してくれるサービスはないと思います。
採用戦略が不足している介護業界
しかし、人材紹介会社だけに頼っていては、この人材難の時代に生き残っていけないかもしれません。
つまり、介護業界には戦略的リクルーティングの発想が不足しているように思えるのです。
もう少し工夫をしなければ、他業界との人材獲得競争だけではなく、業界内での人の取り合いにも勝てないでしょう。
業種や業態を問わず、就職・転職市場において、慢性的な人手不足感がある中、採用活動では求人媒体とホームぺージに情報を掲載するだけという施設も多く、中には施設や近所のスーパーの掲示板に人材募集の張り紙をするだけというところもあります。
これでは、その場しのぎの出たとこ勝負という感じが否めませんので、おそらく、いい人は採用できず、徐々に介護施設としての体力を消耗していってしまうでしょう。
介護業界は「待ちの採用」から脱却すべき
こうした昔ながらの採用手法は、相手から連絡が入るのを待つ、いわば「受け」のリクルーティングです。
もちろん、施設毎の事情もあるでしょうし、それが悪いわけではないのですが、ただでさえ人手不足の介護業界ににおいては、それでは不十分ではないかと思うのです。
あまり人気が高いとはいえない介護業界で「受け」や「待ち」では少し楽観的すぎます。
待っているだけでは、いい採用はできない
さらに、業界内での競争もあります。
星の数ほどある介護施設の中から、運良く自分の施設を選んでくれる確率は決して高くないはずです。
つまり、人材は待っていても来てはくれないのです。
もはや従来の採用手法だけでは限界があるからこそ、多くの施設が人手不足に陥っているのです。
もし、あなたが勤務している介護施設が、このような旧態依然とした採用をしているなら、近い将来、人材不足に陥り、将来の経営は危ういかもしれません。
介護施設における戦略的リクルーティング
では、どのようにしてリクルーティングを行えばよいのでしょうか。
そこには戦略性、つまり、受けではなく、攻めの姿勢で人材を獲得しにいかなければなりません。
その手法として期待できるのが「ダイレクトリクルーティング」です。
ダイレクトリクルーテイングとは、介護施設自らが、SNSなどを活用して、求める人材を探し、直接連絡を取って採用活動を行うことです。
新たなリクルーティングの手法として、近年、日本でも注目されはじめています。
海外(主にアメリカ)では10年前から主流になっていて、現在では当たり前のように取り入れられている採用手法です。
LinkedinなどのSNSを活用する
ダイレクトリクルーティングに有用なサービスで代表的なものは「Linkedin」です。
これは、利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、SNSの中でビジネスパートナーを探したり、営業先の顧客などとコン夕ク卜するために使うものであり、日本でも100万人以上が会員登録しています。
Linkedin以外にも、FacebookなどのSNSを活用するのもいいでしょう。
ダイレクトリクルーテイングを行うと、採用側から候補人材にアプローチすることになるため、本当に求めている人材に対しピンポイントに声をかけることができるメリットがあります。
また、能動的に多様な人材にアプローチできるので、介護施設側の納得感が高まります。
さらに、第三者を介さないため、告知期間などを設ける必要もなく、スピーディに選考や採用が行えます。
採用される側にとっても「自らを認め、自分だけに直接連絡をくれた」という思いが生まれ、モチべーシヨンが高まります。
スカウトした人材と転職のタイミングが合わなかったり、内定を辞退されてしまった際には、お互いの夕イミングと希望が合致した際に、もう一度声をかけられるようにリストを作っておく「タレントプール」と呼ばれる手法も取り入れることもできます。
この機能があれば、より効率的にダイレクトリクルーテイングを行うことができるようになります。
中途採用で有効なダイレクトリクルーテイング
ダイレクトリクルーテイングが最も有効に機能するのは、キャリアのある人材を中途採用する場合です。
施設側が求めるスキルや経験を持った人材や優秀な実績のある人材を自分たちで探し、声をかけ、仲間にしていく攻めの姿勢こそ、人材不足に悩む介護業界に必須のリクルーテイングではないかと考えています。
今まで人材専門の広告会社や人材紹介会社に丸投げしていた作業を自らやることになるので、それを手間と感じる経営者もいるかもしれませんが、リクルーテイングは本来、それくらい熱意を持って取り組むべき業務なのです。
伝説の経営者と称賛される米ゼネラルエレクトリック前会長のジャック・ウェルチ氏は、自分の仕事の半分は「ピープルビジネス」であると語っていた通り、実際に優秀な人材を採用することに熱心に取り組んでいました。
ピープルビジネスとは、一般従業員の人間性が競争優位の源泉となる事業のことです。
マクドナルド、スターバックスなど、成功している外食産業の多くは、自らの事業をピープルビジネスと規定し、従業員の採用や教育にかなりのコストを割いています。
ホスピ夕リテイや人間性が競争力の源泉となる介護の仕事も、まさにピープルビジネスの側面があるといえます。
だからこそ、優秀な人材の獲得にも力を入れなければならないのです。
現に、優秀な人材が目を向けてくれる法人と、そうではない法人の二極化は始まっているのです。
忙しい介護現場にあって、労力をかけてリクルーテイングを行うことが難しいのは理解していますが、施設をより良く変えるには、やはり優秀な人材をいかに仲間にできるかが大切であり、そういう人材に振り向いてもらうには、アプローチをする側が労力を惜しまず、情熱を注ぐ必要があるでしょう。
あなたの介護施設に将来性を感じますか?
もし、あなたが働いている介護施設が、採用に積極的でなく、あまりいい人材が獲得できていないようであれば、将来の経営は危ういかもしれません。
その悪い流れに巻き込まれる前に、もっと条件のよい介護施設に転職してしまうという手はあります。
前述の通り、介護施設の中でも優勝劣敗が如実になりつつあります。
もし、負け組の介護施設にいれば、給料は上がらないのに、仕事と責任だけは増えるという悲惨な状況になってしまうかもしれません。
そうなる前に、自分の価値を高める努力をしてみてはいかがでしょうか。
優秀な人材の中で働くことができれば、自分自身のスキルも上がりますので、将来の転職も容易になります。
介護職専門の転職サイトを使う
介護業界内で転職するのであれば、やはり「介護職専門の転職サイト」を使うのが最も早く、効率的だと思います。
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もちろん、求人情報だけではなく、業界動向やの転職成功のポイントなどを指南してくれますので、これまで転職活動が上手くいかなかったり、なぜか採用されないと悩んでいる人は、かなりの手助けになるでしょう。
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おすすめの介護専門の転職サイト
介護専門の転職サイトと言っても、ひとつやふたつではありません。
それぞれに特徴があるので、いくつかのサイトに登録して、メリットを使い分けるようにすることをおすすめします。